IT気になるニュース(アニメ関連)
- T sakurako
- 2021年5月6日
- 読了時間: 3分
アニメ現場でのAI活用についての記事を見かけまして、そこから掘り下げてみるといろいろ興味深い記事が見つかりましたので、紹介しようと思います。
東映アニメーションがアニメ背景作成にAIを用いる実験をしている との記事です。
風景写真から背景を作成する作業をAIに任せることで、ほかの作業に時間をさけるのではないか、という期待があってのことだそうです。
ですが現状では技術不足で結局手直しが必要なことがあるようです。
それにたとえAIの精度が上がり活用されることも増えアニメの質向上により人員を避けるようになったとしても、アニメの需要も増え続けているので人員不足解決には至らないであろうとのこと。
新幹線が生まれて時間の余裕どころか用事を詰め込めるようになった、みたいな話だと思いました。
先ほどの記事よりも技術面・活用法についてより詳細に書かれた記事です。
東映アニメーションのAI活用実験はPreferred Networks(PFN)という会社と共同で行われた実験のようです。
個人的に、Book分けが自動で行えるということに驚きました。
Bookとは、キャラクターの手前に来るような樹木や柱などを背景とは分けて作成することです。
私はアニメーションを作成したことはないのですが、風景写真を利用したイラストは描いたことがあります。ですのでこれを自動で行えるというのはかなり便利だなあと思いました。
昔に比べて今のアニメは求められる質(複雑なキャラクターデザインなど)量(放映される本数)ともに増しているのに、体制が追い付いていない状況といえると思っています。
参考:フリーランスのアニメーター西位輝美さんの著書・インタビュー記事
人が足りない→新人の教育がままならない→でも人が足りないので実力がないまま居残り続ける という恐ろしい事態になってしまいかねない状況のようです。
そもそも1クール(12話)アニメが多く、長く一作品に携われないので育たない…。
だからこそAIを活用して解決を図りたいけれど、それでも求められるハードルがあがっていくだけかもしれない…。
AI活用でヒトはもっと別のことに注力を!を目指しても、もっと根本的な部分をなんとかしないと難しそうですね。
こちらはPreferred Networksのコンシューマープロダクト担当VPの福田昌昭氏の
「CNET Japan Live 2021」というオンラインカンファレンスでの登壇時の内容がまとめられた記事です。
Petalica PaintもCrypkoも話題になっているのを知っていたので、先の記事の共同実験の会社と同じところのものと知り驚きました。
記事内にもありますが、創作系の技術の進歩とクリエイターについて。
こういった技術が現れるたび、私にも趣味とはいえ絵描きのはしくれ(にも及ばないほどの素人ですが)らしく反射的な拒否反応がないわけではないです。
ですがこうった技術はきっと「やりたいことをやる上でやらなきゃいけないやりたくないこと」を担当してくれるものなのだろうなと思っています。
実際、バーチャルユーチューバーとして3Dモデルが欲しい人がVroidを使用することも多いですし。
その技術を持っている人が少ないからうまくいかないことがある、という問題を解決するためにあるものだと思うので、その恩恵はクリエイター自身にもあるものです。
事実、アニメ制作にAIが活用されようとしていますしね。
それに結局「作りたい人」と「作りたいもの」が存在する限り、「作りたい人」による調整は入るものでしょうし、クリエイターがいらなくなる というより、クリエイターの在り方が変わる のだと思います。
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